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映画『ゴジラ-1.0』ミッドランドスクエア シネマ舞台挨拶に山崎貴監督が登壇!

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 ゴジラ70周年記念作品で監督・脚本・VFXを務めるのは山崎貴。焦土と化した戦後の日本を舞台に、突如現れたゴジラが、日本をさらに「負」へと叩き落とす衝撃設定。NHK連続テレビ小説「らんまん」の神木隆之介と浜辺美波のコンビが再共演。

 

 

 本作公開を記念して、日本が生んだ特撮怪獣映画の金字塔 「ゴジラ」の70周年記念作品『ゴジラ−1.0』のトークイベント付上映会を11月5日(日)、ミッドランドスクエアシネマで開催。山崎貴監督がゲスト登壇!作品の誕生秘話や製作の裏側などを語った。

 

REPORT

 

 

 ゴジラ70周年記念作品であり、令和初となるゴジラ最新作、映画『ゴジラ-1.0』。監督・脚本・VFXを務めた山崎貴さんがミッドランドスクエア シネマで行われた舞台挨拶に登壇。鰻が大好きだという山崎監督は「昨日の夜も今日の昼もひつまぶしを食べました」と嬉しそうに挨拶。公開して数日で既に複数回映画館に足を運んでいるという観客にも「たくさん観ていただいてありがとうございます」と感謝を伝えた。

 

 

―監督は元々ゴジラが大好きとのことで、そのきっかけは?

 

山崎監督:僕は長野県松本市出身で松本だけかもしれないですけど、テレビの野球中継が雨で中止になるとテレビ局が適当な映画を流すんですよ。夏休み期間は怪獣映画が放送される率が高くて、それで観てたのが怪獣映画との最初の出会いだったと思います。ある日、実家の風呂が壊れて銭湯に行ったのですが、三大怪獣リバイバルのポスターが貼ってあって、「キングギドラ、松本城に襲来」って書いてあったんですよ。これは行かなきゃな、と。親に泣きながら「これを観せてください。これさえ連れて行ってくれたら、もう一生映画連れて行ってくれなくていいから」と頼んで観に行きました。

 

―そこまでですか!

 

山崎監督:そしたら本当に一生連れて行ってくれなくなりました(笑)。 それが映画を作る仕事に向かわせたかもしれないですね。クラスの男子全員が『ジョーズ』を観ている時に、僕だけ観てないんですよ。でも話に入りたいじゃないですか。だからいろんな映画雑誌を立ち読みして、本屋さんで知識を仕入れて物語を作る練習をしたんです。まるで観たかのように「あのサメがさ!背びれがさ!船長の顔がさ!」と話を合わせていました。『キングコング』も『ジョーズ』もお正月映画で大作がやってきた時も観れなかったです、なぜなら親に一生連れて行かなくていいと言ってしまったから。

 

―それが全部繋がって今やゴジラの監督ですから本当に自慢の息子さんですね。その頃からゴジラを撮りたいと思っていましたか?

 

山崎監督:撮りたいだなんてそんな…いつか怪獣映画を作るスタッフになりたいとは思っていました。

 

―スタッフさんの中には『ALWAYS 三丁目の夕日』が初ゴジラという方もいらっしゃったみたいで。

 

山崎監督:とんでもない発言でびっくりしました。あれを初めてのゴジラだったらちょっと申し訳ないですよね。

 

―本当にゴジラのオファーをいただいたときはいかがでしたか?

 

山崎監督:僕は東宝作品の監督をさせていただくことが多いので、その度に「ゴジラ、どうですか?」と言っていただいていて。ゴジラはすごいやりたいけど、技術が追いついてないんで、ゴジラ様をお迎えするならばベストな状態で、と思っていたんです。でもCGはどんどん進化していくので、なかなか「ゴジラやります」と言えないでいたら、『シン・ゴジラ』ですよ。「余計なことをしたな」と(笑)。

 

―『シン・ゴジラ』はプレッシャーでしたか?

 

山崎監督:だからもう「なんでよりによって『シン・ゴジラ』の後なんだよ」と思っていました。間に1個、中途半端な作品をうっかり誰か作っちゃって、世の中からこれじゃダメだねってなっているところだったらだいぶやりやすくなるけど(笑)

 

―今回ゴジラ70周年記念作品ですもんね。

 

山崎監督:そのタイミングだったので、「まだちょっと早いですね」と言っているうちに、えらいことになっちゃったなと思いましたけど。でもゴジラ様をお迎えできる環境が整ってきたかなと思ったので、今やっておかないとまた違う人が良い作品を作っちゃったらダメじゃないですか。

 

 

―また振られちゃうとね(笑)

 

山崎監督:そうそう、だからもう「やりましょう!」という話になりました。『シン・ゴジラ』の後は下手したら誰もやらないんじゃないかと思うほどだったので、僕は相当挑戦者ですよ。普通ちゃんとした人はやらないですよね。でもそうすると、ゴジラの文化が途切れてしまうから。酷すぎて途切れることはよくありますが、良すぎて途切れるなんて悲しい話じゃないですか。

 

―『ゴジラ-1.0』も大ヒットしていますね。

 

山崎監督:この後また大変ですね(笑)

 

―今回は敷島(神木隆之介)と典子さん(浜辺美波)などの人間ドラマもしっかり描かれています。

 

山崎監督:僕は初代のゴジラが大好きなので、あの三角関係がゴジラの物語と拮抗し合って、映画を豊かにしていますよね。だから、今作では人間ドラマの視点から撮りながら、どのようにゴジラを絡めていくかというところはかなり意識していました。

 

―脚本は相当前から温めていらっしゃったんですか?

 

山崎監督:昭和を舞台にしたいというのは『ALWAYS 三丁目の夕日』の頃から妄想していて、今回昭和の中でもどこにしようかと考えた時に、戦争直後なら武器も無くてみんなもうボロボロになっていて、この時代にゴジラが来たらいいよなと思ったんですよ。そしたら東宝の人がざわついて「え、初代より前をやるんですか?」ってタブーだったらしいですね。全然そんなつもりなくて、ただやりたかっただけなんですけどね。でも「面白いかもしれないですね」と言ってもらえました。1947年の銀座が舞台で、あとからCG出すのも大変なので、NHKのオープンセットで撮ろうと思ったら、1947年の銀座のオープンセットがないんですよ。空襲で結構やられていて、バラック小屋としっかりとした石の建物が混在してる世界なので。しかも露店が並んでいる写真を助監督が見つけてきて「監督、これ再現無理っすね」と言ってきて、「オープンセットで再現するの無理だよね」と返したら「じゃあCGっすね」って。いやいや、簡単に言うけどさ、CGを作るのも俺たちだから。現場に行ったら露店だけ並んでいて、その後ろにでっかいグリーンバックがバーっと貼ってあるんですよ。カメラの人たちは「やっぱりここは緊迫感ですよね」と言って、全部揺れている映像を撮るんですよ。そこにCGを入れるのがどれだけ大変か分かります?

 

―分かりますよ…!

 

山崎監督:映像が綺麗になっていればいいんですよ、コンピューターが特異点を探して処理してくれるから。でも揺れている映像だと特異点が見つからないから「どうすんだよ」と聞いたら「それは白組の力で」とか言ってくるんですよ(笑)

 

―結局どうされたんですか?

 

山崎監督:マッチムーブの天才くんがいたんですよ。一昨年入ったばかりの若い子で「俺、できるかもしれません」と言っていたので映像を渡したら「なんかできました」とそのまま全部CG合成してくれたんです。最近入ってくる若い子たちがみんな天才すぎて、中堅はみんな驚いていましたね。デジタルネイティブ、とんでもないです。

 

 

―全部にこだわりが詰まっていますが、ゴジラの鳴き声が本当にびっくりしたという方も多いと思います。

 

山崎監督:声を録るために音響部がものすごい力を入れていて「やっぱりゴジラの声は響きが良くないと」と言って何をするかと思ったら、ZOZOマリンスタジアムを借り切って、「でっかいスピーカーから流した音の反響を拾う」と言うんですよ。その日は東京中の録音部が全員集まって、プロの人たちが至るところでマイクを出して、反響音を全部拾っていましたね。

 

―そんな方法は初めて聞きました。

 

山崎監督:そうですよね。近隣住民の方からすごい苦情がきました。「怪獣が鳴いているんだけど、野球の試合も無いはずなのにどういうこと?」って(笑)

 

―犬が吠えているどころの騒ぎではないですもんね。

 

山崎監督:録音部が音を調整するダビングという作業をしている中、ある日僕の机に太い筆で「世界が待ってる」と書いていて。 「ああ、お前らはこういう気持ちでやってたんだね」とちょっと感動して、それはZOZOマリンスタジアムでもしょうがないかって。

 

―チームの力が集結していますね。

 

山崎監督:CGも出来上がってくると、とにかく僕はもう全部仕上げなきゃいけないので「もうここはいいから、これでもう十分だから」と言っても「まだやりたいんです、世界が待っているんで」って。そう言われたらもう何も言えないですよ!でも本当にアメリカ公開も決まって、1500館以上ですよ。日本では500館以上だから浮かれていたら、「アメリカの映画館は日本の10倍あるんで、150館くらいの気持ちでいてください」と言われました(笑)。世界でどういう反応が来るか、楽しみですね。

 

―ハリウッド映画もお声がかかるんじゃないですか、山崎さんスターウォーズ撮りませんか?って。

 

山崎監督:やります、やります!やるに決まってるじゃないですか!全ての予定をキャンセルして、単身ハリウッドに飛びます。

 

―ゴジラ70周年記念作品なので、ずっと観てきた方も新しい世代もゴジラに触れることが多くなりそうですね。

 

山崎監督:どの世代の方にも触れていただきたいですが、まずは、生まれた時からゴジラと共に過ごしてきた団塊世代の方たちに観ていただいて、そこから口コミで広めていただけたら嬉しいですね。

 

―キャストの神木さんや浜辺さんのお話も伺ってもいいですか?

 

山崎監督:朝ドラ『らんまん』コンビですよね。「やっぱり『らんまん』を見て決めたんですか?」と聞かれるんですよ。その話が出る度に、「僕らが先です、我々のキャスティングをNHKが真似したんです」と声を大にして答えているのになかなか伝わらないものですね(笑)

 

―元々監督は朝ドラをご覧になってキャスティングすることがあるとおっしゃっていましたよね。

 

山崎監督:今回は違いますね。でもまあ朝ドラ率の高いこと!昭和なので朝ドラで観ているとイメージが湧きやすいというのはあるかもしれません。

 

―主演のお2人以外のキャスティングはどのように決まっていったのですか?

 

山崎監督:やはり主演から決めていくのが鉄則なので、神木くんと浜辺さんからバランスを見て考えたときに、野田さんはそろそろ吉岡くんできるかな、髪の毛も白っぽくなってきたからいいんじゃないかなと思ってお話してみました。

 

―愛知県出身の山田裕貴くんも出演しています。

 

山崎監督:山田くんはこの時まだオーディションですから。コロナで撮影が伸びたので、その間にあいつどんどん出世して(笑)。嬉しいんだけど、出演してくれるかちょっとドキドキしましたね。こんなにたくさんの人たちの前で、観ていただいた後にお話ができてとても楽しかったです。映画は本当に皆さんの口コミで広がっていくものだと思いますので、ぜひよろしくお願いします。本日はありがとうございました」と締めくくった。

 

『ゴジラ-1.0』

2023年11月3日(土)よりミッドランドスクエアシネマほかROADSHOW

公式サイト

 

STORY

 

戦後の焦土化した日本。残された人々は、焼け野原となった日本でなんとか生きようとしていた。しかし、突如ゴジラが出現。すべてを失い「無(ゼロ)」になった日本を、圧倒的な力で「負(マイナス)」へと叩き落とす。戦争を生き延びた名もなき人々は「ゴジラ」に対して生きて抗う術を探っていく…。

 

 

DATA

⚫︎監督・脚本・VFX:山崎 貴

⚫︎出演:神木隆之介、浜辺美波、山田裕貴、青木崇高、吉岡秀隆、安藤サクラ、佐々木蔵之介 …ほか

 

(C)2023 TOHO CO., LTD.

 


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